コンクリートに穴をあける際、最適な方法のひとつにコアボーリング削孔と呼ばれる工法があります。この記事では、コアボーリング削孔の特徴と手順について説明します。施工を行う際の注意点を確認し、安全でトラブルのない削孔を行いましょう。また、メリットやデメリット、使用するケースについても紹介するので、施工時の参考にしてみてください。
1. コアボーリング削孔とは
コンクリート二次製品、RC、や岩盤に孔をあける際に、筒状のダイヤモンドコアビットを使用して施工することをコアボーリング削孔といいます。コアボーリング削孔であけられる孔の大きさと、使用する電力量を見ていきましょう。
1-1. あけられる孔の大きさ
コアボーリング削孔であけられる孔の大きさは、装着しているコアビットの大きさで決まります。コアビットは直径25mm~600mmの場合、25mm(1インチ)ごとにサイズがあります。また、直径600mm以上の孔をあけたい場合は、直径160mmのコアビットで、連続コアと呼ばれる花びら状にあける方法がコストを抑えられるのでおすすめです。
1-2. 使用する電力量
工事中に必要な電力量の目安を紹介します。あける孔の大きさによっても変化しますが、直径130mm以下の場合は100V、直径160mm以上の場合は200Vが目安です。
2. 作業の工程
コアボーリング削孔の手順を紹介します。着工前の準備と施工方法について説明するので、施工する際の参考にしてみてください。
2-1. 孔をあける場所の確認
最初に孔をあける場所と、貫通先を確認します。可能な場合は、貫通先をポインターで調べます。場所が決まったら機械を設置するところにアンカーを打ち、下準備は完了です。
2-2. 機械の設置
機械を設置し、コアビットの大きさを選んで取り付けます。なお、壁に機械を設置する場合は、壁からの距離が80cmほど必要です。
2-3. 削孔を開始
機械を設置したら、孔をあける作業に取りかかります。削孔は基本的に水を使いながら行うので、室内の場合は汚水の養生が必要です。機械で孔をあけ、孔が貫通したら工事は完了です。また、連続コアを行う場合は端から順に削孔していきます。
3. 施工時の注意点
コアボーリング削孔をするときの注意点について説明します。どれも工事をする上で大切なことなので、覚えておくとよいでしょう
3-1. 騒音
施工時には作業音程度の騒音が起こるので、周囲に迷惑がかかる場合は防音対策も必要です。騒音が許容範囲かどうかを事前に確認しておきます。
3-2. 安全を確保する
作業中は基本的に、関係者以外の立ち入りを禁止します。とくに、孔をあける際は反対側が安全であることをよく確認した上で施工します。
3-3. 養生と切断水の処理
ほこりや汚水の養生と、作業中に出たゴミの処理も重要です。汚水やゴミは一時的な保管場所を設置し、そこに集めて処分します。
4. 湿式と乾式の違いは?
コアボーリング削孔には湿式と乾式があります。それぞれの特徴と使用されるケースを見ていきましょう。
4-1. 湿式コア
コアボーリングに使用されているダイヤモンドビットは、名前のとおりダイヤモンドからできた刃です。この刃が回転することで、筒状に孔があきます。刃は回転時に熱を持つため、冷ますための水が必要です。また、水を使うことで、ほこりを抑える効果もあるでしょう。このように、水を使用して削孔する機械を、湿式コアと呼びます。一般的に多く使用されているのは、湿式コアになります。
4-2. 乾式コア
乾式コアは水を使用しない機械のことです。ほこりを抑えられないので、専用の集塵機を使用します。乾式コアは、水を使えない場所の施工時に選ばれます。具体的には天井や、ビルの上階で水漏れの危険がある場所などです。
5. コアボーリング削孔のメリットとデメリット
コアボーリング削孔には、メリットとデメリットが存在します。工事を行う前に、確認しておくとよいでしょう。
5-1. コアボーリング削孔のメリット
コアボーリング削孔のメリットとしては、工事中の騒音を気にしなくても済むこと、無振動であることなどが挙げられます。
また、湿式コアの場合は、延長ロッドを使えば深く孔があけられるほか、ほこりが少ないメリットもあります。状況に応じて湿式と乾式を使い分けると、効果的な施工が行えるでしょう。
5-2. コアボーリング削孔のデメリット
湿式と乾式でデメリットは異なります。湿式のデメリットは、機械が高価になることです。また、切断水の養生や処理には注意が必要でしょう。
乾式は、デメリットとしてほこりが多くなります。また、ドリルの摩擦熱を冷却できないため、ドリルの消耗が早くなる傾向にあります。
6. コアボーリング削孔を使用する場所
コアボーリング削孔は、土木現場や建設現場などで多く使用されています。工事場所の環境やあける孔の大きさによって使用する機械は変化しますが、基本的に機械を設置する場所が確保できればどこでも施工できます。コンクリートの壁や床、モルタル壁やアスファルトのほか、ブロック塀や天井にも使われています。
7. まとめ
コアボーリング削孔の特徴と施工方法について、詳しくご紹介しました。基本的には湿式コアを使用してほこり対策などを行い、水が使えない場所に関しては乾式コアを用いるのがよいでしょう。コアボーリング削孔はコアドリルの大きさも種類豊富で、さまざまな場所で行える工事です。
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